2色入りガムの数学

2種類の味が入ったボトル入りのガム。 この所謂2色入りガムから、無作為に2つ取ったとき、いつも、2種類の味を1つずつ取っている気がした。 そこで、こんな疑問が浮かんだ。 「ガムを食べきるまでにどのぐらいの割合で、違う味のガムのペアが取り出せるのだ…

平面に「8」の字を描くパズル

とあるパズルで、答えに納得するまでにひと悶着あった。 そのパズルとは、次のようなものである。 問題 「8」の字を、平面上に互いに重なり合わないように非可算個描くことができるだろうか。 数学パズルらしい問題文である。 私は最初、できると思った。 ま…

ポリアの壺の逆向き解釈

次のパズルの、直感的な解釈を思いついたため、書き留めておく。 そのパズルとは、以下のものである。「ポリアの壺」の通称でよく知られる。 4.7 引きつけ合うコイン 引きつけ合う力をもたせた1ドルコインを100万枚用意して、以下のような仕方で2つの壷に投…

靴飛ばしで公平なコイントスを

こんにちは。 コイントスってありますよね。コインを指ではじいて表か裏かを見る行為です。 均等な形のコインなら表と裏の出る確率は1/2で等しく、お互いがコイントスに同意した場合、公平な勝負となるわけです。 コイントスはじゃんけんと比べて、より公平…

1回で必ず勝敗の決まるじゃんけんについて

じゃんけんの「あいこ」って、連続で続くと、なぜだか恥ずかしい気持ちになりませんか。照れ隠しで笑ってしまう人も多いと思います。 そんな、じゃんけんの醍醐味といえる「あいこ」ですが、今回は、興味本位で「あいこのないじゃんけん」というものを考えて…

全人類で同時にじゃんけんをしたら、いつ終わるのか

大人数でじゃんけんをしたことはありますか。 人数が多いほどあいこになりやすく、勝敗が決まるまでに時間が掛かると定評のあるじゃんけんです。 そこで、こんな疑問が浮かびました。 問題 地球上の全人類で同時にじゃんけんしたら、終わるまでにどのぐらい…

はてなブログで枠付き文章を使う方法

枠付き文章が使えるようになりました。 たとえば、 問1 お雑煮のおもちの数はいくつですか。 1つ 2つ 3つ とか 問2 ある6面の電子サイコロは、ある1種類の目だけは出ないという。他の目は等確率で出るとして、その出ない目を明らかにするには、平均何回振れ…

ルイス・キャロルのパラドックス

本日はルイス・キャロルのパラドックスについて紹介します。 これは、「亀がアキレスに言ったこと」という題の対話篇の内容のことを指します。 青空文庫から読めます。 www.aozora.gr.jp パラドックスの概要 (原文の方が分かりやすいかもしれない。) 2つの…

論理パズルの算術

次のようなパズルを見たことがあるかもしれない。 常に正しいことを言う正直者と、常に間違ったことを言う嘘つきがいるとする。どちらも「いいえ」と答える質問は? このようなパズルは一応、試行錯誤によって解くことができる。しかし、つるかめ算のように…

ウカシェヴィチの公理系における二重否定除去律の具体的な証明

『ゲーデルと20世紀の論理学2』を読んでいる者です。今回は、ヤン・ウカシェヴィチによる命題論理の3つの公理図式からなる公理系において、二重否定除去律「」が定理であることを完全性定理を使わずに示します。 背景 「」の具体的な証明が想像できなかった…

矛盾と充足不能性が同値であることの証明

命題論理において命題の集合をとしたとき、が矛盾していることと、が充足不能であることが同値であることを証明する。 この記事は、文章の練習とTeX記法の練習でもある。 最近『ゲーデルと20世紀の論理学2』を読んでいるのだが、本命題が暗黙的に使われてい…